2018年10月25日 / 最終更新日時 : 2020年2月6日 NishidaKoji 足趾(足の指/つま先) 捻挫をして、足が痛い!(捻挫による足の痛みシリーズ) 足を捻挫したと、一言で言っても痛みが出る場所はさまざまです。その理由として捻挫の仕方によって、傷む組織が異なってくるからです。このページでは、どのように捻挫をして、足の痛みがどこにあるのか、足にどのようなことが起こっているのか、分かりやすくご説明していきたいと思います。 あなたはどのように捻挫をしましたか? 捻挫と言えば、足首を内側にひねるようなイメージがあります。しかし、捻挫といっても以下のようにさまざまな捻挫の仕方があります。 ①足首(足関節)を内側へ捻って受傷足関節内反(内がえし)受傷 捻挫でいちばんよく見られる受傷のし方です。ジャンプをして、着地をした際などに他人の足を踏んで、怪我をすることがあります。 ②前足部を内側へ捻って受傷 前足部内反受傷 この捻挫は、何かに足がひっかかったり、前に進みながら捻挫をした場合、このような受傷の仕方になります。 ③足首(足関節)をつま先立ち状態で内側に捻って受傷足関節尖足位受傷 足首を伸ばした状態で、段差などにつま先を引っ掛け、足の甲が引き延ばされるように内反受傷したり、足趾を背屈させた状態でつま先立ち肢位で地面に対して軸圧が加わったときにこのような受傷の仕方になります。 ④足首(足関節)を外側へ捻って受傷足関節外反(外がえし)受傷 何かで足を払われたときや、ジャンプをして着地したときに内側へ体重がかかりながらしゃがみ込んだ時や、人に上からのられた場合など、思わぬ外力が働いた場合にこのような受傷の仕方になります。 では、上の図のようなそれぞれの受傷の仕方では、どのような場所に痛みが生じるのかをご覧いただきたいと思います。 ①足首(足関節)を内側へ捻って受傷した場合 足首(足関節)を内側にひねった場合には、以下のような骨折や、靭帯損傷が起こる可能性があります。以下の疾患名をクリックしていただくと、各疾患を詳しくご説明したページをご覧いただけます。 ・腓骨遠位端骨折・足関節外側靭帯損傷・第5中足骨基部骨折(下駄骨折) ・第5中足骨基部骨折(ジョーンズ骨折) ②前足部を内側へ捻って受傷した場合 前足部を内側にひねった場合には、以下のような骨折や、靭帯損傷が起こる可能性があります。以下の疾患名をクリックしていただくと、各疾患を詳しくご説明したページをご覧いただけます。 ・距骨外側突起骨折・二分靭帯損傷・踵骨前方突起骨折・踵立方関節裂離骨折 ③足首(足関節)をつま先立ち状態で内側に捻って受傷した場合 足首(足関節)をつま先立ちの状態で内側にひねったり、強く踏ん張り軸圧がかかったときに、以下のような骨折や靭帯損傷が生じます。以下の疾患名をクリックしていただくと、各疾患を詳しくご説明したページをご覧いただけます。 ・リスフラン靭帯損傷・舟状骨(背側)裂離骨折 ④足首(足関節)を外側へ捻って受傷した場合 足首(足関節)を外側にひねったり、しゃがみ込んで踏ん張ったときなどに以下のような骨折や、脱臼が見られます。以下の疾患名をクリックしていただくと、各疾患を詳しくご説明したページをご覧いただけます。 ・舟状骨(結節部)裂離骨折・腓骨筋腱脱臼(外傷性) 以上でご説明したように、一言で捻挫といっても、このような受傷の仕方や、痛みが起こる場所がさまざまです。生じる怪我によって、治療の仕方も異なっているので、捻挫をして、足の痛みがあれば、お近くの整形外科を受診されることをお勧めいたします。また、足の捻挫の治療をきちんと行わなかったり、放置してしまった場合には、以下のような足関節捻挫後の後遺症などが出る場合もあります。 関連する参考資料 Facebooktwitter