腰椎椎間板ヘルニアの運動療法

腰椎椎間板ヘルニア対しての運動療法は効果があるの?

腰椎椎間板ヘルニアは、脱出したヘルニア塊が吸収されることによつて自然に治っていくことが期待できます。しかし、椎間板の自然退縮を促す保存療法は現時点では明らかにされていません。そこで腰椎間板ヘルニアに対する運動療法の考え方は、椎間板の内圧が上がりにくい動作を得ることを目的にします。そうすることで、症状が悪化することを避けることができるようになります。このページでは、段階を踏んで腰椎椎間板ヘルニアの症状が悪化しないように気をつけながら行う運動療法を紹介していきます。

椎間板内圧が高まってしまう姿勢及び動作

上の写真は、日常生活でよく見られる動作です。左の写真は、中腰で荷物を床から持ち上げる動作になります。この際、腰椎の椎間板にかかる内圧は、高くなるとされています。また、右の写真にあるように椅子にもたれ掛かるようにして座るだけでも椎間板内圧は高くなるとされています。そこで、腰椎椎間板ヘルニアに対する運動療法の考え方は、少しでも椎間板への負荷が大きくならないように工夫をしながら行うことになります。以下で運動療法をご紹介します。

腰椎椎間板ヘルニアに対する運動療法

腰椎椎間板ヘルニアの痛みは、急に痛みが生じて動作が制限されてしまうことが多いので「安静にしてください。」と指導があると全く何もしなくなりがちです。たしかに急性期は痛みが強いので痛み止めを服用するなどして炎症を沈静化させて少しでも痛みを改善していくことは大事ですが、それと同時に動かせるところは少しでも動かしていくことも大切です。以下で腰椎椎間板ヘルニアの病期に応じた運動療法をご紹介させていただきます。

発症初期の痛みが強いときにはこんな運動

この時期では、椎間板への負荷が高くなる前屈動作を避けつつ他の部位を動かしていきます。そうすることで腰椎以外の部位の余計な筋肉の緊張を解くことができるので結果として腰に負担をかけずに日常生活動作ができます。

 左の写真は、ドローインと言う運動です。息を吐きながらお腹を引き込む運動です。(腹圧を高める運動です)腰椎を支持して安定化する目的があります。

左の写真は、腰椎はそのままで、胸椎を中心として脊柱を伸ばすための運動です。胸から上の動きをよくすることで、腰への負担を軽減する目的があります。

左の写真は、股関節の柔軟性を高めるために大腿四頭筋を伸ばすための運動です。太もも前面の緊張を取ることで、腰への負担を軽減する目的があります。

左の写真は、大胸筋のストレッチです。腰痛が軽減し、上向きになってなおかつストレッチポールを入れる余裕があれば行う運動です。胸の筋肉をストレッチすることで円背を改善し、腰への負担を軽減する目的で行います。

左の写真は、ハムストリングのストレッチです、股関節の柔軟性を高めるために大腿後面を伸ばすための運動です。太もも後面の緊張を取ることで、腰への負担を軽減する目的があります。注意:腰を前屈しないで、太ももの裏を伸ばします。

痛みが軽減したら、次の段階に進みましょう

この時期では、腰椎を安定化させて過度に腰椎の前湾や後弯が生じない範囲で運動を行ます。そうすることで腰椎にストレスにストレスをかけずに体を捻る動作の獲得に繋がります。

左の写真は、前胸部のストレッチと胸椎の可動域拡大を複合的に取り組んだ運動になります。

左の写真は、坐位で行う前胸部のストレッチングと胸椎の可動域拡大を複合的に組み込んだ運動になります。

左の写真は、更に上記の運動をさらに負荷を上げた動作です。重力に抗して行うことでより負荷がかかります。

左の写真は、体幹の筋力トレーニングに加え臀筋群の収縮を促す運動です。この姿勢を保つことで、立位になったときに安定した姿勢を保持することに繋がります。

左の写真は、体幹のトレーニングとして腹筋と背筋の同時収縮を促す運動です。腰椎の過度な前弯や後弯が生じないように施設を保持することに繋がります。

左にある姿勢の違う2枚の写真を比べると痛みが強いときは、背中が丸まり視線が下をむる傾向にあります。トレーニングを積もことは、耳、肩、股関節、膝関節、足関節のラインが無理なく保持することが目的になります。この姿勢を痛みなく保てるように段階で、次のステップに進んでいきましょう。

立って腰と下肢の連動した運動を行います。

左の写真は、脊柱のアライメントを保持したまま下肢の運動を行っている場面です。棒を背中に担いで行うことで姿勢の保持が意識しやすくなります。、また、一歩踏み出すことで股関節を使って動作がしやすくなるようにしています。

最終的には、腰椎に負担がかからないような姿勢を獲得することがゴールになります。例えば左の写真にあるように立位で、脊柱アライメントを保つことを確認した上で、そのアライメントを保ったまま物を持ち上げることができように意識します。そうすることで、腰椎椎間板ヘルニアの再発防止につながります。