きちんと着こなして、気持ちよく外出しましょう!

日頃から、何気なくできている着替えるという動作ですが、
いざとなってみると、うまく着替えができなくなっていることがあります。

たかが着替えだと思いがちですが、日常生活を送る上で、実は重要なのです。

まず、着替えるということで、生活の中で、メリハリが出てきます。

また、薄着をしたり、厚着をしたりすることで、季節感を肌で感じることができます。

このように、着替えるという動作は、生活を充実させるために大切だと言えます。

このページでは、更衣動作がスムーズにできるようにするために、どういった運動が大切かをご覧いただきたいと思います。

更衣動作を達成するために必要な身体機能

1.肩関節の可動域

袖を通す動作では、肩関節の動きが大切になってきます。

肩関節は、前後左右、回旋動作など自由度が大きい関節です。

他にも肩甲骨の動きも関連していて、腕をあげる動作や、後ろに手を回す動作など、あらゆる方向に動かせます。

ですので、肩関節の可動域を広げることが更衣動作をスムーズにさせるために必要です。


2.握力の強化

襟の部分を持つ、ズボンを上げるなど、衣服を持つためには、指先の細かい動きや、握力が必要になってきます。

運動としては地味な動きですが、しっかりと訓練することで、着替えがスムーズにできるようになります。

以下で、上着を着るために必要とされる上半身の動きをご紹介していきます。

肩関節の運動

肩関節の可動域が広がることによって、衣服の着脱がしやすくなります。

中でも、腕を上げたり、後ろに回したりする動作は、やりづらくなる動作です。

以下の写真でタオルを使って簡単にできる運動をご紹介したいと思います。

両手にタオルを持って、腕を上に上げます。

下ろしてくるときには、首の後ろに下ろします。

このように胸をはるような動作になると、自然と背筋も伸びてきます。

後ろに手を回す運動です。

タオルを持ったまま、背中の上の方に沿わせるように肘をあげていきます。

そうすることで、肩甲骨も動くことになり、背中を洗う動作にもつながってきます。

肩甲骨の運動

肩甲骨の運動は、身体を洗うとか、お掃除をするときの動作などにも応用が利きます。

以下の写真では、常にタオルを握っているので、握力の強化にもなります。

上の写真の様に、ボートをこぐような要領で肘を後ろに引きます。

こうすることで、同時に胸をはるような姿勢になり、肩甲骨が寄せられるようになります。

後ろで、手を引き上げる練習が上の写真になります。

タオルを握って背中を沿わせるようにして、片方の腕を引き上げていきます。

そうすることで、肩甲骨が回旋することになり、硬くなりがちな背中に手を回す運動もしやすくなります。

袖を通すことや上着を羽織ることをイメージした腕の運動

実際に服を着るとなれば、複雑な動作が入ってきます。

今まででご紹介したような肩や肩甲骨の動きが複合的に組み合わさってきます。

そこで、肌着やシャツを着るような動作につながる運動をご紹介したいと思います。

手首のあたりでタオルを輪にして腕を入れます。

そのまま前腕から上腕を通り、肩関節の近くまであげることで、袖を通すような運動になります。

さらに、左右の腕を通すためには、右手と左手をうまく使っていかなければなりません。

そこで、上の写真のように、タオルを持って、腕に沿わせるように引っ張り、
反対側の腕に通すような形で、最後に反対側の手首の周辺でタオルを止めます。

この一連の動作は、上からかぶる様な服の着脱に必要な動作です。

上の写真の動作は、肘を伸ばすことで、袖から肘を抜く動作につながります。

上の写真の動作は、上着を着るときの動作につながります。

タオルを持った状態で、後ろに回すようにして、両肩のところで羽織ります。

最後に両手を前で組むようにして動作を終了します。

骨盤・体幹の運動

以下の運動は、座った状態で、上半身の動きをスムーズにするための運動です。

座るという簡単な動作ではありますが、いざ服を着るとなると、体幹を動かすことが意外と多いものです。

そこで、骨盤や体幹を使う運動をご紹介します。

タオルを持った腕を前方に伸ばした状態で、おへそを引っ込めたり、突き出したりを繰り返す運動です。

これを行うことで、骨盤の動きが良くなって、椅子の上での身体の動きがスムーズになります。

今度は横の動きになります。

上の写真にあるように、片方のお尻を浮かすような動作です。

少し浮かすことで、骨盤が傾き、椅子に座った状態での動きがスムーズになります。

これは、上半身だけでなく、ズボンをはくなどの下肢の動きにもつながります。

今度は体幹の運動です。

タオルを持って、左右に体幹を傾けることで、体幹の側面(赤色の線の部分)が伸ばされます。

そうすることで、服を脱ぎ着するときに、身体を傾けやすくなります。

体幹の運動のもう一つは、身体を左右にねじることです。

このように、手にタオルを持つことで、より負荷がかかり、肩周りの運動にもなります。

以上のように、上肢や体幹のいろんな動きをしながら、更衣動作ができるように訓練をしていきます。

この動作はご自宅でも、タオルを使ってできるような運動なので、
時間があるときに体操してみてください!

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