身体の筋肉量は、年齢とともに減少して行きます。
骨粗鬆症など、腰や背中など痛みを伴うとさらに活動性が低下し、筋肉量は低下します。
以下の図は、男性と女性の筋肉量の変化率を表したグラフです。
年齢とともに右肩下がりに筋肉量は低下していることがわかります。
当院では、活動性が低下しないよう、また介護を受けずに一人で生活できるように運動療法を行っております。
以下で、当院で行なっている運動療法をご紹介したいと思います。
転倒予防を目的とした運動療法
当院では、転倒よる骨折や脱臼、打撲、捻挫の治療は行っていますが、転倒して怪我をしないように
骨粗鬆症や腰痛、膝の痛みなどを訴えている患者さんに、
以下のような転倒予防に対して運動療法を行っています。
フラミンゴ体操
手すりやテーブルを持ち、片脚で1分間立つ運動です。
片足に荷重をかけることで両脚立ちの倍の負荷をかけることができます。
骨強度(特に大腿骨)を強くし、同時にバランス感覚も鍛えることができます。
エアロバイク
エアロバイクは、有酸素運動を目的に行なっています。
スピードや負荷は、患者さん各々に合わせて行なっています。
また、体重をかけて歩くと膝など痛い方の運動として活用することもあります。
スクワット
スクワットは、安全に行なっていただくように工夫をしています。
必要な方には、手すりの前でスクワットを行って頂き、不安な場合は手すりを持って行っています。
また、万が一のことを想定し、椅子を後ろにおいて行い転倒などに注意しています。
しんどいとおっしゃる方には、椅子に一度座って立つといった方法をとることもあります。
カーフレイズ
かかとを上げて、ふくらはぎの筋力トレーニングです。
地面からかかとを上げて爪先立ちにする運動です。
転倒予防のため、手すりなどつかまるところがある場所で行います。
負荷を上げて行う場合は、写真のように台をおきかかとを浮かせた状態でかかとを上げる運動をします。
これらの運動は、ほんの一部です。
患者さんの痛みの状態などを見て、一人一人個別の運動指導をしています。
グループ体操
健康寿命をのばしていただくためにも、個別の運動とは別にグループで行う体操教室も行っております。
一人では、なかなか運動が継続できない方などに、楽しく複数の方々と一緒に運動しています。
1、チェアエクササイズ(難易度:☆)
立って運動するのが不安な方など、椅子に座って行う運動をグループで行っています。
体の体操から頭の体操まで、色んな運動を行っています。
2、リズム体操(難易度:☆☆)
立った状態で音楽に合わせてステップをとったりし、体全身を使った運動をします。
音楽のリズムに合わせるため、ついていくだけでとても良い運動になり、笑顔が自然に出てきます。
3、チューブエクササイズ(難易度:☆☆☆)
立った状態で、チューブを使い負荷をかけて運動します。
負荷をかけるため、小汗が出る程度の運動ができ、上記の運動では物足りない方に参加してもらっています。
当院では、運動療法を中心に治療を行っております。
グループで行う運動は、体力測定を行いながらどのぐらいの筋力維持ができているのか、体力測定も合わせて行っています。
次のページで、体操教室の効果をご覧いただきたいと思います。