膝蓋骨不安定症の実際(実際の患者さんはどのように受診されているの?)

このページでは、膝蓋骨不安定症で来院された実際の患者さんの症例をご覧いただきたいと思います。

14歳の女性です。

左膝の痛みを訴えて来院されました。

運動をしていたら時々膝が抜けそうな感じになり力が入らないとのことです。

左の外観写真は初診時のものです。

膝蓋骨の位置を確認しています。

左の外観写真は、膝蓋骨の位置を確認し、膝関節を伸展している様子です。

膝関節を伸展していくと左の膝蓋骨が外側へよっていきます。

膝蓋骨の内側縁のあたりに違和感を訴えられます。

左のレントゲン写真は初診時のものです。青色矢印の部分に痛みを訴えています。向かって左の膝蓋骨が外側へ傾いていることがわかります。

左の膝蓋骨不安定症を診断し、膝蓋骨の外側偏移を抑制する目的で装具を処方しました。

22歳の男性です。

右膝の痛みを訴えて来院されました。

ダンスのインストラクターをしており、1ヶ月前より右膝の痛みが出現してきたとのことです。

左の外観写真は初診時のものです。

右膝蓋骨の内側縁の部分に痛みを訴えていました。

左の写真は、膝関節を伸展したときの膝蓋骨がどのように動いているか確認しているものです。

伸展時に膝蓋骨は外側に偏移していくのがわかります。

左のレントゲン写真は、初診時のものです。黄色矢印の部分と比較すると、赤色矢印の部分の方が隙間が広く見えるかと思います。

左のレントゲン画像は、正面から撮影したものです。

両側ともに、膝蓋骨の位置が正常よりも高く、さらに外側に位置していることがわかります。

痛みが出ている右膝を膝蓋骨不安定症と診断し、装具を処方しました。装具をしてから痛みが消失したとのことでした。

23歳の男性です。

右膝の痛みを訴えて来院されました。

2年前より特に誘引なく右膝が痛いとのことです。

左のレントゲン画像は初診時のものです。

大腿骨側の溝が少し浅いように見えます。

左レントゲン画像は照明より撮影したものです。

膝蓋骨の高位と外方偏移が両側共に見られます。

ベットのメイクの仕事をしており、痛みが長期に及んでいることから手術を考慮し、CT撮影を行いました。

左のCT画像は、膝関節の部分を輪切りにしたものです。

膝蓋骨の形状と関節面の大腿骨側の溝の形がはっきり見て取れます。

先天的な形態異常もあることから、手術を行いました。

左のレントゲン画像は、手術後のものです。

赤色矢印で示した部分の関節面の開大は消失しておりました。

左のレントゲン画像は、手術後正面より撮影したものです。

赤色矢印で示した外側に変異していた膝蓋骨は、正面にあることがわかります。

左の写真は、手術後のCT画像です。

膝蓋骨が大腿骨側の溝にしっかりとあっているのがわかります。

このように、痛みが長期に及んでいたり膝蓋骨の脱臼を繰り返し起こしている場合は、手術を行うこともあります。

膝蓋骨不安定症は、治療の第一選択は装具療法です。

また、膝蓋骨の外方偏移を抑制する目的で運動療法も同時に行います。

保存療法に抵抗する場合は、手術療法を選択することがあります。

なんども脱臼感を感じたり、力が入らない、痛みが長期に及んでいる場合は、お近くの整形外科の受診をお勧めいたします。