関節リウマチの発症の仕組み

関節リウマチは自己免疫異常によって、関節に炎症が起こり、
最終的には骨と軟骨が破壊されてしまいます。

正常な関節から病気が進行する初期の段階で投薬治療を始めると、
関節破壊の進行を防ぐことができます。

以下でリウマチによってどのように関節が破壊されていくのか
その進行の様子を見ていただきたいと思います。

関節は関節包という袋で囲まれており、
関節包の内側には滑膜があります。

正常な関節は左の図のように骨や軟骨がしっかりとしています。


関節腔には関節液が満たされており、
関節のスムーズな動きを保っています。

免疫異常によって関節に炎症が起こり、滑膜が腫れ、
関節腔(かんせつくう)に関節液がたまります。

これが原因で、関節が腫れて痛みが生じます。

正常な関節から、左の図のような状態になるまでには
数ヶ月から1~2年かかるといわれています。

この段階でいち早く投薬を開始し、
リウマチの進行を抑えてしまうことが大切です。

リウマチが進行すると、
滑膜組織が増殖し、骨や軟骨を侵食して破壊します。

このように関節が破壊されると、関節は変形してしまいます。

この段階までくると、
手の関節ならば箸やペンなどがもてなくなったり
足の関節ならば、歩行が困難になったりして、
日常生活に支障が出てきます。

関節リウマチの経過

個人差はありますが、良くなったり、悪くなったりを繰り返しながら慢性的に症状が続きます。

経過には4つのタイプがあるといわれています。

関節リウマチの経過には4つのタイプがあるといわれています。


①のような進行型といわれるものや、②のような徐々に病気が進行していくタイプのもの、③のように安定した経過をとどるもの、④のように一時的に症状が出るが、その後は再発しないタイプがあるといわれています。


いずれのタイプも、発病した時点では悪化に向かって曲線が急に上昇することがわかります。

つまり、この発病初期の時点でいかに症状を抑えるのかということが、

その後の病気の進行を食い止める上で非常に大切であるということがわかります。

関節リウマチの関節破壊の推移

関節破壊のスピードは以前は6~7年かけてゆっくりと進行し、
10年位で急に悪化すると考えられていました。

しかし、近年の研究により、
関節破壊の進行は発症してから2年までの間に約50%進行することがわかってきました。

下の図は、関節破壊の状況を表したグラフです。

現在の治療開始時期のタイミングは発症から2年間ぐらいといわれています。

この2年の間が治療の山場なのです。
「現在の治療開始時期」は医療用語では「Windows of opportunity」といわれています。

これは、「治療の窓が開いている」という意味です。

この窓が開いている=ある一定の時期に適切な治療を開始する

これが大幅に関節リウマチの予後を改善できる
もっとも重要な点です。