装具と運動療法による保存療法
以下に当院での治療方法についてご説明します。
①装具療法(固定療法)
患者さん各人の手に合わせて、当院スタッフが装具をおつくりします。
こちらの写真は親指の場合の装具です。
取り外しが可能です。
1ヶ月くらい夜間のみ固定します。
痛みが強い場合は、日中でも装具をつけてください。
こちらの写真は中指~小指の場合の装具です。
取り外しが可能です。
1ヶ月くらい夜間のみ固定します。
痛みが強い場合は、日中でも装具をつけてください。
装具は指によって可動性が違うので、それぞれの指に合ったものをおつくりします。
こちらの写真は人差し指用の装具です。
手のひら側と、手の甲側から見たものです。
人差し指は可動性が大きく、T字型の指輪型装具ではすぐにずれてしまうので、形状を変えて、なおかつ、マジックバンドで止める工夫をしています。
患者さん御一人御一人の手と指に合うように、スタッフが手作りで装具をおつくりします。
1か月ぐらい夜間のみ固定します。
痛みが強い場合は、日中でも装具をつけてください。
②運動療法
固定療法を行って、痛みが軽減した場合には、痛みのない範囲で運動療法を行います。
腱の滑走を促して、関節の動きをスムーズにし、指がうまく動くようにするために以下の運動を行います。
ポイントは、患側の手の指がリラックスするようにテーブルの上などに患側の手を置いてください。
そして、よい方の手で悪い指をゆっくりと動かしてください。
ばね指を起こしている方の手をテーブルや膝の上に置いて力を抜き、指先の関節だけをゆっくりと反対側の手で内側に曲げます。
次に、指先の関節だけをゆっくりと反対側へ曲げます。
そして、指の付け根側を反対の手で持ちます。その際に指先側は延ばしておくようにしてください。
指先は伸ばしたまま、反対の手で内側に曲げます。
指の関節全部をいっぺんに曲げてしまうと、腱の伸びが大きく、
曲げ伸ばしがしづらくなるので、
上の写真のように、1つの関節ごとに動かします。
上記のような固定療法と運動療法を行うと、
多くの場合は、症状が改善されます。
しかし、残念ながら症状の改善が見られない場合には、
手術適応になります。