皆さんの体力を測って、 どれぐらい良くなったかを見ていきます!

日頃運動を続けていて、その結果どのような身体の変化があったのか、皆さん知りたいところですよね?

当施設では、運動を続けたことで、身体にどんな変化が生じているかを、およそ3ヶ月ごとに評価をしています。

実際に、評価して、その結果、利用者さんたちが元気になっておられるのを目の当たりにするのは、
私たちスタッフにとっても大変うれしいことです。

このページでは、実際に行っている体力測定の内容をご紹介して、
その測定する意義はどういうところにあるのかについて、ご説明していきたいと思います。

体力測定をする目的

運動を行った結果を知ることで、どんな結果が出ているのかがわかると、さらにやる気が出やすいものですよね?

私たちが体力測定をする意義は、以下のようなことがあると考えています。

1.過去の体力と比較することで、現在の体力がどれだけついてきたのかを理解できる点。

2.今後も運動を続けようという動機付けになる点。

3.個々の身体機能の弱いところを把握することができ、今後の運動の重点項目を見いだせる点。

4.客観的なデータを残すことで、利用者さんご本人や、ご家族に運動効果をわかりやすく理解していただける点。

5.スタッフ間だけでなく、ケアーマネジャーも含めた、すべての関係者と共有できるデータになる点。

実際に行っている体力測定

1.握力の測定

握力を測定することで、上半身全体のパワーを数値化できます。

日常では、杖を持つ、シルバーカーを押すなどの何かを握りしめたまま、上半身を支えることが多々あります。

従って、握力がつくことで、安定した日常動作が得られます。


2.下肢筋力の測定

下肢筋力を測定することで、下半身全体の筋力を数値化できます。

日常では、椅子から立ち上がる、床から起き上がるなどの動作がしづらい場面も出てきます。

従って、下肢筋力がつくことで、立ち上がり動作などがしやすくなります。

https://www.youtube.com/watch?v=c7R9o_hFxQY

上の動画にあるように、立ち座りを繰り返します。

これを30秒間の間にどれだけできるかを数えます。

下肢筋力がついてくると、手すりに頼らずに立ち座りができるようになります。

このテストの目的は、スクワットエクササイズや、大腿の筋力トレーニングを行った効果を見ることにあります。

3.歩行能力の測定

歩行能力を測定することで、移動することに必要な一連の動作を評価します。

①立ち上がり→②直線歩行→③方向転換→④直線歩行→⑤着座という一連の動きをしていただいて、
どれだけの時間がかかったのかをはかって、全体的に評価をします。

従って、歩行能力がどれだけ変化しているかを見ることで、移動に必要な課題を見つけ、
今後のトレーニングの重点ポイントを見つけていきます。


https://www.youtube.com/watch?v=5npxx4pAt1Q

方向転換の際、スムーズにできなかった場合、足が小刻みな出方になって躓きやすい傾向にあることがわかります。

また、着座する際に、勢いに任せて座ってしまう方もあります。
この場合には、大腿の筋力が弱くて、ゆっくりと座るだけの筋力が足りないことがわかります。

このように、歩行にかかる時間だけでなく、様々な視点で評価しています。

評価した結果は、機能訓練の中でどこを重点的にトレーニングしたら良いのかという資料にします。

4.身体の柔軟性の測定

上半身の柔軟性の評価では、主に肩甲骨周りの柔軟性を数値化しています。

日常では、背中を洗うとか、髪をブラッシングするなどの動作が必要です。

従って、肩関節および肩甲骨周囲の柔軟性がないと、即、日常生活に影響が出てきます。


下半身の柔軟性の評価では、主に、大腿~下腿の柔軟性を数値化しています。

日常では、足下のものをとるとか、靴下をはくなどの動作が必要です。

従って、股関節および膝関節などの下肢の柔軟性がないと日常生活に影響が出るうえ、腰にも影響が出てきます。


5.バランス感覚の測定

バランス感覚の評価では、その場に立ってふらつかないように身体を保てているかを数値化しています。

さらには、転倒につながるような要因があるか否かをチェックしています。

日常では、前にあるものをとろうとするとか、一瞬倒れそうになるのを踏ん張るとか、不意の動作が出てきます。

従って、バランス感覚の評価は、転倒のリスクを見つけ出すことにポイントがあります。

ファンクショナルリーチテスト


開眼片脚起立保持テスト

上の写真にもあるように、片足でどれだけの時間立っていられるのかをはかります。

測定する際は、両手を離して行います。

しかし、運動療法として、行う場合は、最初から、手放しで片足で立てる方は問題ありませんが、
それが難しい方は、写真にあるように、手すりや椅子の背もたれなどに捕まって行っていただいても結構です。

これを1日数回するだけで、脚力がついて、転倒予防につながります。

体力測定をする際には、その日の体調が影響するので、常に良い数値を保てるわけではありません。

少しでも、体調の波を小さくして、コンディションを整えていただけるようにし、
楽しく運動を続けることを通して、体力向上を実感していただきたいと思っています。

そのためにも、体力測定を通じて利用者さんをスタッフ一同で、サポートさせていただきたいと思っております。

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