手根管症候群に対する保存療法(固定療法)

手根管症候群は、症状が軽い場合や、発症して間もない場合には、

以下でご紹介する固定による保存療法が効果的です。

当院では、以下のような固定療法を行っており、実際の効果についても検証しましたので、ご覧ください。

当院で実際に行っている固定装具による治療

手術しない治療方法は、手首を固定して安静を保つというものになります。

取り外しができるようにベルトで固定します。

夜寝ている間つけていただけるようにアルミの軽い素材でできています。 

最近では、お湯で温めて型を取ることで、よりフィット感がでる素材を使っています。

従来の反対で、手の甲側に固定具をつけています。

状況によれば、日中でも固定具をつけたまま手先を動かすことができます。

手の平側には邪魔になるものが少ないので、手先は比較的自由に動かすことができます。

固定装具による治療成績

以下では、当院リハビリスタッフが過去に固定装具療法を行った治療成績を示しています。

Grade1(軽症)~Grade3(重症)までを比較して見ています。
全35例中、Grade1が15例、Grade2が12例、Grade3が6例としたとき、

結果がどうであったかを以下に示しています。

検討した項目は左のように、自覚症状として手指のしびれ感と、動作をした時の痛みの程度と、

日常生活動作の不自由感について調査しました。

その結果は、しびれ感や労作時の増強感は軽症例で、固定療法の効果があることを示しました。

また、日常生活動作においても、軽症例ではかなり支障がないくらいまで改善していました。

中程度の症例群では、固定することで、若干効果も見られますが、

軽症例ほどはっきりとした症状の軽減は見られませんでした。

日常生活動作においては、症状の改善が見られています。 

以上のことから、固定療法は初期の手根管症候群に有効であり、

まずは固定療法を行うことが有効であることを示しています。

約3カ月ぐらい固定療法を行ってみて、症状改善が見られなかったり、

痛みのために仕事にならなかった場合には、手術療法が適応されます。

手根管症候群は、まず手の使い過ぎが原因で出てくることがほとんどなので、
固定療法で手を休めることで大部分改善します。

できるだけ早い段階で治療を開始することによって、回復も早くなります。

ですのでできるだけ早い段階で治療を始めることが大切です。

固定療法や注射などで、症状の改善が見られない場合は、手術療法を選択します。

当院では、日帰りで行うことができる手術を行っています。

首が原因だといわれていても、手のしびれや痛みなどの症状が改善しない場合には、
ぜひ当院まで御相談にお越しください!

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